【Yuga Labsが買収】Beepleが運営し、GUCCIともコラボした「10KTF」とは?
「10KTF」とは、サポートしている親コレクション(BAYC、Meebits、CryptPunks、Moonbirds等の17プロジェクト)のPFPに対して、唯一無二のアクセサリーを作れるNFTです。
おはようございます。
web3researcherの三井です。
今日は「10KTF」というNFTプロジェクトについてリサーチしました。
«目次»
1、10KTF とは?
2、ツルハシを売るプロジェクト
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10KTF とは?
「10KTF」とは、サポートしている親コレクション(BAYC、Meebits、CryptPunks、Moonbirds等の17プロジェクト)のPFPに対して、唯一無二のアクセサリーを作れるNFTです。
https://opensea.io/collection/10ktf
10KTFは素材となるNFTを販売しており、それを購入し、自身が保有する親コレクションと連携することで、唯一無二の柄を持ったアイテムが誕生します。
尚、アイテムの作成方法は2種類あり「Stockroom(Lvl 1)」と「Combat Crates」です。素材の値段が変わり、「Combat Crates(Lvl 2)」の方が高いです。
※用語解説:Blanksというのが素材から元となるアイテムを作成した状態の総称。そこから自身のPFPと絡めることで、装備できるアイテム(Gear)となる。
そして、このアイテムを装着し、10KTFが独自に開発するゲーム空間「Battle town」にて遊ぶことができます。
そして、このBattle Townで遊んだ時の報酬が「Lvl 1」より「Lvl 2」の方が高いというわけです。
この辺りの報酬設計やアイテムの作り方など、かなり詳細に作り込まれていますが、出来る事やイメージはこんな感じです。より詳しく知りたい方はぜひHPをご覧ください
では、ここからは上で説明した以外の内容についても解説していきます。
■mint情報
今までに複数のコレクションを出してきており、最初のNFTは2021年の9月に出しています。そこから現在までに5つのNFTコレクションを出しています。
https://opensea.io/category/10ktf-ecosystem
中にはGUCCIとのコラボNFTも発行しており、GUCCIを自身のPFPが着れることでも話題となりました。
https://opensea.io/collection/10ktf-gucci-grail
■ストーリー
実はこの10KTFですが、そのストーリーの作り込まれ方が半端ないです。そして恐らくここが最も評価され、人気が出ています。
ここではざっくりとした流れだけご紹介します。
10KTFはWagmiSanというおじさんが”New Tokyo”に作ったお店。
少しずつ人気が出てきたが、その人気に嫉妬した地元の犯罪王”BOSS_TOADZ”に目をつけられる。
そこに対抗するために、武器となり得るアイテムを作り、友達と協力し、戦い始める。
なので、10KTFでは素材を販売し、PFPとセットすることでアイテムが作成され、Battle Townというゲームで遊ぶという世界観となっているわけです。
かなりざっくりと説明したので詳細は下記ツイートかHPをご覧ください。(細かい年表のタイムラインがあるほど、綿密に作り込まれています。)
■ファウンダー
運営会社は「WENEW Labs」という会社で、Louis Vuitton、Playboy、Wimbledon、Gucci、Puma などの有名なブランドとweb3の文脈でコラボしている有名企業です。
そして何より、創業者が「マイク・ウィンケルマン」さんで超有名人です。実はこの方、アーティスト名が「Beeple」で、NFTブームを作るきっかけとなった「約75億円で落札されたデジタルアート」を書いた人です。
■Yuga Labsが買収
そんなBeepleが運営していたWENEW Labsであり10KTFでしたが、11月14日にCryptpPunksやBAYCを運営する「Yuga Labs」が買収したと発表がありました。
この買収によって、今後の10KTFの運営はYuga Labsが行うと同時に、BeepleはYuga Labsのアドバイザーに迎え入れることも発表されました。その影響あってか、10KTFはOpenSeaの世界トレンドランキング1位になっていました。
元々、Yuga Labsが保有するBAYSやCryptoPunksやMeebitsは10KTFのサポートプロジェクトに入っていたので、協力関係にあったのでしょう。Yuga Labsは独自メタバース空間のOtherSideの開発もしているので、この買収で10KTFのアイテムがOtherSideで着れるようになったり、武器として使えるようになると思われます。
今後が非常に楽しみなプロジェクトです。
ツルハシを売るプロジェクト
ここからはリサーチした上での個人の考察です。
この「10KTF」はツルハシを売るプロジェクトです。有名な話ですが、アメリカのゴールドラッシュで儲かった人は金を掘りに来た人にツルハシを売った人間です。
つまり、みんなが参入しまくってる領域において、参入している人に販売できる何かを販売した方が競争も少なく、良いポジショニングが築けるよね!ということです。
ただ、この話はもはやビジネスに携わる人であれば誰でも知ってるほどの有名な話なので、ツルハシ屋さんも乱立する状況にあります。
ただ、この「10KTF」はPFPへのアイテム系NFTとしては圧倒的な地位にあります。それは創業者が超有名人であることも一つあると思いますが、僕はその作り込まれた設定にあると思っています。
正直、10KTFの設定、めちゃくちゃ細かいです。リサーチする時はあらゆる発信やサイトを見ますが、過去一レベルで細かい設定がありました。(なので、全てを説明するのを無理だと判断して、90%くらい省いたイメージだけをこの記事では紹介してます。)
ストーリーも時系列で細かいし、それぞれに対して本格的なムービーがあるし、NFTコレクションも複数あり、アイテムの生成方法も何パターンかあります。その上でゲームのやり方や報酬設計などなど、、。
一見すると複雑すぎて誰も購入されない(使いこなせない)と思いますが、改めてですが、僕はこの細かすぎる設定がウケたと思ってるんですね。
なぜなら、この10KTFを購入する人は相当なNFT好きだからです。対応コレクションはほぼブルーチップNFTです。(HPより引用)
つまり、世界のNFTホルダーの中でもトップ1%のNFTホルダー向けのプロジェクトなので、細かい設定が作り込まれている方がワクワクするんですね。リテラシーは相当高いので、複雑でも全然OKです。
(HUNTER×HUNTERの王位継承戦みたいな感じですね。設定が細かすぎるし、文字量多すぎてほぼ小説になってると話題の漫画好きのための漫画。初めて漫画読む人があれ読んだら絶対に離脱しますよね。)
なので、金の採掘に集まってる人に向けたツルハシを売るプロジェクトでも、さらにターゲットを絞った方が良いというのが10KTFを見ての学びでした。
NFTプロジェクトオーナー向けのNFTやプロダクトも、どれくらいの規模のプロジェクトかによって全く課題感やホルダーの質も変わってきます。そこを見極めないと提供するプロダクトがブレブレで全く価値のないものになってしまいます。
自分自身も意識していきたいなと感じ、とても勉強になったプロジェクトでした!
10KTF
・HP:https://10ktf.com/
・Twitter:https://twitter.com/10KTFshop
・OpenSea:https://opensea.io/collection/10ktf
(※リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。)
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ご覧いただきありがとうございました!
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mitsui @web3Research
・Twitter:https://twitter.com/koheimitsui_