【AotuNFT】NASDAQ上場日にNFTをリリース!DAOで親会社の株式を購入し、ホルダーに利益を還元する仕組みも?分散化についても考察
上場企業がDAOを持つということで、分散化を考えるきっかけとなったリサーチでした。
おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「AotuNFT」についてリサーチしました。
«目次»
1、AotuNFT とは?
- mint情報
- ユーティリティ
- ロードマップ
2、上場企業がDAOを持つ!NFTとは?DAOとは?分散化とは?
AotuNFT とは?
「AotuNFT」は、2022年までに16.8億回以上再生されているアニメ「AotuWorld」を元にしたNFTプロジェクトです。「AotuWorld」は特に中国の若者で人気を獲得し、その他にも日本、韓国など東アジアの国々で優れた評価と幅広い視聴者を獲得しています。
そんな「AotuWorld」のweb3&メタバース参入の象徴として「AotuNFT」が存在します。そしてなんと、親会社である「MultiMetaVerse Inc. (MMV)」のNASDAQへの上場日と合わせて、NFTの販売もスタートしました。
では、もう少し詳しい情報を見ていきます。
■mint情報
個数:合計8,888体
チェーン:イーサリアム
価格と日程:
WL:2023年1月5日 21:00 to 2023年1月6日 21:00 / 0.06E
Public sale :2023年1月6日 21:00 to 2023年1月8日 日曜日 21:00 / 0.08 E
■ユーティリティ
PFP利用
長期的なIPの共同開発の権利と利益
AotuDAOへの参加、ガバナンス(投票権)
関連NFTのエアドロ
オフラインイベントへの参加
○親会社の株式をDAOで購入、利益を還元!?
報酬の分配方法など、詳細は未発表ですが、かなりユニークなユーティリティが存在しました。それが親会社の株式をDAOで購入し利益を還元するモデルです。まさに上場企業ならではのユーティリティですね。
AotuDAOが親会社であるMultimetaverseの株式を購入し、AotuNFT保有者に報酬を提供。AotuDAOは株式を代理で保有し、ユーザーは株式を売却してUSDTの利益を得ることを要求することが可能。各フェーズで保有株数は増加し、各フェーズでルールに基づき当選者が抽選され、再度保有量の増加が開始される。
(公式Discord より)
■ロードマップ
大きな軸は下記の2つです。
AotuWorld(メタバース)の構築
IPとしての確立
具体的には
メタバースへのアクセスNFTのエアドロ、共同開発
IPのグッズ開発、展開
ゲームの開発
等々です。すでに有名なアニメなので、それをweb3を絡めて一緒に展開していくプロジェクトとして「AotuNFT(DAO)」が存在しているようですね。
上場企業がDAOを持つ!NFTとは?DAOとは?分散化とは?
NFTプロジェクトの内容自体は、IPの共同開発と展開、そしてメタバースの構築と、他にも存在する内容ですが、このプロジェクト最大の特徴は「上場と同時にリリースされた」ことにあります。
これは分散化とは何か?を考える良いモデルケースになりそうですし、株式会社によるNFTやDAOの活用方法を考えるきっかけにもなりそうです。
一般的に、NFTプロジェクトのゴールはDAO化であり、運営が完全に分散化されることです。そもそもこの前提が合ってるか否か、それで成立するか否かの話は一旦置いておいて、NFTやDAOが生まれた時から、もっと言えばweb3の根底に流れるゴール地点は完全なるDAO化です。
そしてこれは、既存の株式会社の仕組みと相容れない概念です。株式会社は株主が存在しその全てをコントロールできるので、株式会社がDAOを運営するというのは株主にDAOをコントロールされている状態と同義です。且つ、出資を貰っている株式会社はExit(IPOかM&A)をしなければいけないので、DAOの分散化は相反する概念です。
これを解決するために、SAFT等の資金調達手段も生まれていますが、まだまだ模索中ではあります。
ただ、SAFT等の資金調達手段はあくまで”DAOの分散化をゴール”と置いた時に株式会社をどう適応するか?という観点の解決策です。
今回のAutuNFTはNASDAQ上場後にNFTとDAOをリリースしているので、おそらくこのDAOのゴールは完全な分散化ではなく、主権は残しつつIPを共同運用していくプロジェクトのように思えます。
僕はこれDAOの概念とは置いておけば、主権は渡さないけど利益の分配できる部分はしようよ、そしてあなたの才能で一緒に盛り上げようよ、という形で、普通に良い取り組みだと思ってます。Web2.5と言えるのかもしれません。
ユーティリティの親会社の株式を購入してその利益をホルダーに分配する取り組みも面白いです。素直に考えてみれば、上場も株式を誰でも買えるようになり、その値動きが自分の利益になるのでその会社を応援する運命共同体になれる仕組みです。NFTと一緒ですよね。
そう考えるとNFTの売上で作ったDAOで株式を買うのは理に適っていて、NFTを購入することが≒株式を購入することに繋がります。
そして、頑張りが2倍になって帰ってくる仕組みが作れます。
NFTホルダーと協力してIP盛り上げると、、
NFTの価格が上がる→NFTホルダーは嬉しい
会社の売上や評価が上がる→株価が上がる→NFTホルダーへの還元額が大きくなる→NFTの価格上がる→NFTホルダーは嬉しい
こんな感じになります。地味にこの仕組みすごいかも、、?
要はweb3の何を信じるかだと思います。分散化なのか、パーミッションレスなのか。もっと言えば「”主権”の分散化」なのか「”利益”の分散化」なのかも違います。AotuNFTは利益(と開発)の分散化がNFTやDAO活用の理由だと思います。
どれを信じるかの話ですが、僕は正直どれでも良いと思っています。それぞれが信じるものを信じて共感するNFTを買い、DAOに参加すれば良いと思ってます。それぞれが共感する価値観のコミュニティーへ参加できることがweb3の良さだと思っているので。
色々とweb3について考えることができたリサーチでした!
«参考リンク»
・HP:https://www.aotu.world/#/
・Twitter:https://twitter.com/AotuNFT
・Discord:https://discord.com/invite/sUpHYVPf4B
以上、今日は「AutoNFT」についてリサーチしました。記事が面白いなと思った方はぜひいいねやRT等していただけると嬉しいです!
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■運営者
mitsui @web3リサーチャー
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