【DigiDaigaku Dragon Eggs】約7億円かかったスーパーボウルのTVCMへの出稿。前代未聞のCM中のライブミントで配布されたNFTの正体は?
スーパーボウルのTVCMにNFTプロジェクトとして初めて出稿した事例です。
おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「DigiDaigaku Dragon Eggs」についてリサーチしました。
«目次»
1、DigiDaigaku Dragon Eggs とは?
- NFT情報
- DigiDaigakuとは?
2、物議を醸したTVCM!?
- CM中のQRコードが正常に機能しなかった
- そもそもウォレットを持つ人でないとミントできない
- それでも成功だ
3、危うい戦略?
DigiDaigaku Dragon Eggs とは?
「DigiDaigaku Dragon Eggs」はGameFiプロジェクトである「DigiDaigaku」が手掛けるNFTコレクションです。
NFTプロジェクトとして初めて、アメリカのスーパーボウルにTVCMを出稿し、そのTVCM中にライブミントを行うという前代未聞の取り組みでした。そのライブミントで配布されたNFTが「DigiDaigaku Dragon Eggs」です。
Eggsの名前の通り、現在はリビール前となっており、中に何が入っているかは分かりません。(調査した限り)リビール日程もまだ明かされていません。
■NFT情報
名称:DigiDaigaku Dragon Eggs
個数:10,000点
価格:無料のフリーミント
入手方法:事前のWL入手、TVCM中のQRコードから専用サイトへ遷移し獲得
尚、TVCM終了後の現在も残りの5,000体がゲットできる企画を実施中です。
■DigiDaigakuとは?
そもそものDigiDaigakuについても簡単に解説します。
ゲームオブウォーなどを手掛けたゲーム界の重鎮が創業
P2Eは持続的なモデルではないと批判し、Free to Ownを標榜し、DigiDaigakuを設立
DigiDaigakuのミッションは10億人をweb3ゲームの世界に持ってくること
2022年8月に2,022体のGenesisコレクションがステルスミントされ(秘密でミント)、その後も複数のコレクションを展開していますが、全てGenesisホルダーに付与される形で広がっている
すでに数百億円規模の資金調達も完了しており、今世界で最も注目されているNFTプロジェクトでありGameFiプロジェクト。
物議を醸したTVCM!?
そもそもDigiDiaigaku自体の認知度やファウンダーの認知度も高かったたけ、事前から大きな盛り上がりを見せていました。
NFTプロジェクトとして初めてのスーパーボウルのTVCMであり、ライブミントという試みも初のことでした。ちなみにスーパーボウルはアメリカ人1億人が視聴するというモンスターイベントです。30秒のCM単価は6~7億円と呼ばれ、DigiDiagakuもその金額を支払い獲得したと発表していました。
その背景もあり、当日は盛り上がりを見せましたが、物議を醸す内容でもあったようです。
↓こちらの記事から引用して紹介します。
■CM中のQRコードが正常に機能しなかった
通常のルーツは「CM中のQR」→「ミントサイト」でしたが、QRコードからファウンダーのTwitterへ遷移する人が多発しました。
Twitterに遷移させた後に固定ツイートのサイトをクリックさせるものかと思いきや、これはバグだったようです。正常にミントサイトへ移行しない方はTwitterに遷移するという形のようです。
ただ、あまりにもその数が多く、そもそもミントサイトへ辿り着けた人が少なかったようです。
■そもそもウォレットを持つ人でないとミントできない
スーパーボウルを視聴する大半の人はまだweb3に対してのリテラシーがあると言えません。しかし、NFTをミントするにはウォレットを保有している必要がありました。
よって、視聴してもそもそもミントできない人が大半だった。
■それでも成功だ
ただ、ファウンダーの方は「成功だ」と終了後のAMAにて語っていました。
多少の不備はあったのかもしれませんが、この記事も含めた二次創作(リサーチ記事やツイート)までも考えれば、十分元が取れるほどの認知拡大となったと考えているのかもしれません。
危うい戦略?
DigiDaigakuはこのように物議を醸す戦略を今までも多く実行してきました。それらを批判する人もいますが、今のところ多くの認知度を獲得し、順調に推移していると言えます。
ポイントだと思う点は、新しいNFTを出す時に煽りまくるような発言はするものの、基本フリーミントで配るので損する人がいないところです。今後どこかで価格が下がったとしても、元が無料で配ったものなので、配布時よりも価格が下がることはあり得ません。
そこが最低限のリスクヘッジになっているので、煽る系のツイートや発信がしやすいのかもしれません。
そして、ここは非常に難しいところですが、自社NFTの宣伝をちゃんとしようとするとその意図はなくても、煽っていると捉えられる可能性があります。
当たり前ですが、ファウンダー始め運営チームは自社のNFTは「ここがすごいんだぞ!」という気持ちでいるはずです。しかし、それの伝え方を間違えたり、その発信をしすぎて投機勢が集まってしまうと、価格が下がった時にコミュニティからの反発を得てしまいます。
この辺りは値動きがリアルタイムで変動するNFTだからこそ起こることだと思っているので、フリーミントで配りまくる作戦は理にかなっているのかもしれません。
とはいえそれは、フリーミントで配った後に価値をつけられる影響力と資金力があるチームに限られるので、それもまた難しいところです。
改めてNFTプロジェクトの運営戦略について考える機会となりました。
«参考リンク»
・OpenSea:https://opensea.io/collection/digidaigakudragoneggs
・Twitter:https://twitter.com/DigiDaigaku
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
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