おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「分散型SNSの収益調査②」です。昨日更新した①ではFarcasterとTwitterを比較しましたが、この記事では分散型SNS同士のLensとSocialFiのfriend.techと比較してみます。
📕前回の記事サマリ
📊Lens Protocolと比較
📈friend .techと比較
💬収益性から見る分散型SNSの未来
📕前回の記事サマリ
以下に5行で要約をまとめました。
FarcasterとTwitterのユーザー数・売上・従業員数を比較し、分散型SNSの収益性を調査。
FarcasterのARPU(年間ユーザー平均単価)は約36.5ドルで、Twitterの約10.7ドルの3.4倍。
Farcasterは直接課金型、Twitterは広告型と異なるビジネスモデルを採用。
分散型SNSは高収益性を示すが、既存SNSを完全に代替するとは限らない。
分散型SNSは新しい市場を開拓し、既存SNSと併存する可能性が高い。
📊Lens Protocolと比較
では、「Lens Protocol」から見ていきます。
まずは概要からです。
Lensは、ユーザーが自分のコンテンツとつながりを所有できるオープンソーシャルネットワークです。分散型SNSの基盤プロトコルとして存在するので、Farcasterに位置付けとしては近いです。
自身のプロフィールNFTをミントし、そのプロフィールNFTにフォロー情報、投稿情報、リアクション情報などを紐づけてあらゆるSNSを横断して利用することができます。また、他の人の投稿をミントして保存することもできます。
また、2024年5月にはzkSyncによって構築されるイーサリアムのL2「Lens Network」を発表しました。まだリリースされていませんが、これからが楽しみです。
続いて、データを見ていきます。今回はこちらのDuneを参考にしています。
すでに幾つかのアプリが動いており、有名どころはphaverでしょうか。2万人程度のアクティブユーザーが存在しています。
その他、全体的な数値感は以下です。累計で475,761人がプロフィールNFTをミントしており、WAUは29,875人となっています。
続いて、収益です。
左下の図を見ていただければわかりやすいですが、Lensは現在4つの収益源があります。(ただ大きく分類すると2つです)
Profile Mints:プロフィールNFTのミント代。現在、LensでプロフィールNFTをミントするには10ドルかかります。(クリプトの場合は8MATIC)また、二次流通の5%もフィーが発生します。
Collect Fee:有料のNFT収集やその他の有料アクションの手数料5%がプロトコルに支払われる。LIP:16を経て、2024年3月から導入された。
では、ARPUを計算してみます。
まずWAUはDuneにある通り「69,226人」です。
その間の収益は
7/23:$69,6461
7/22:$699,108
7/21:$69,5896
7/20:$69,3176
7/19:$67,1296
7/18:$68,7649
7/17:$71,1474
これを平均すると「$69,3580」となります。これをWAUで割り日次ARPUを計算すると、「約$10」となります。これは収益の大部分がProfile Mintsでそれにかかる費用が$10なので、それとほぼ一致です。当然ながら同じ結果になりました。
ここでFarcasterと比較してみます。
Lensの方がWAUは若干高いですが、その収益性に大きく差があります。これはLensが買い切りの1回限りの収益源なことに対して、Farcasterは継続的な課金が必要となり、SNS内での投げ銭的な文化が根付いていることが理由と考えられます。
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