おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日は「Legends of the Mara」についてリサーチしました。
«目次»
1、Legends of the Mara とは?
- 概要
- ゲーム内容
- 展望
2、web3を中心とした企業経営
Legends of the Mara とは?
「Legends of the Mara」はYuga Labsが開発するメタバース空間”Otherside”で展開される2Dスタンドアロンゲームです。
まだ細かな詳細までは発表されていませんが、オープンベータ版が9月に開始されるとの発表があり、期待が高まっています。現時点で公開されている情報を整理して、どのようなゲームかを推測し解説します。
■概要
プレイ対象はOthersideの土地NFT”Otherdeed”保有者です。ゲームの大まかな流れは、まずOtherdeedホルダーがVesselと呼ばれるNFTを入手し、それをMara(マーラ)と呼ばれる見習いに成長させる、さらに特定条件をクリアするとKodamara(コダマーラ)へ進化させられる、といった感じのようです。
Vesselには「ENCHANTER」「FARMER」「HUNTER」の3種類があり、1つのOtherdeedにつき1つのVesselをネストさせるとVesselの種類と同じMaraが誕生します。
Maraは生息するOtherdeedの特性と与えるものによって成長し、KodaMaraへ成長します。この育成ロジックの詳細はまだ未公開ですが、Otherdeed ODIAC(星座?)と、季節の触媒によって変化すると書かれています。
Otherdeedは販売時から5種類存在しており、それぞれ特性が違うと発表されていたので、この辺りの土地の特性が絡んでくるのではないかと噂されています。
加えて、現在Otherdeedは10万区画販売されていますが、その中の10%の割合の1万区画には「Koda」と呼ばれるキャラクターがついてきました。当時はその用途は明かされていませんでしたが、今回の「Legends of the Mara」にて最もレアリティの高いキャラクターとして利用できるとのことです。
■ゲーム内容
少しややこしくなってきたので改めて整理します。
ゲームの大枠は「Mara・KodaMara・Koda」と「Otherdeed」を利用してプレイし、自身のMara等を育成しながら、迫り来る悪役から自身のOtherdeedを守るという流れです。
上述した通り、Maraには「ENCHANTER」「FARMER」「HUNTER」の特性があり、守りを固めるのか、攻めに行くのか、魔法系で戦うのかなど、複数の選択肢が存在します。
ここら辺も細かいプレイ方法は明らかになっていませんが、おそらく放置系のタクティクスゲームなのだと思います。
それぞれのキャラクターと土地の属性が存在し、それを組み合わせて敵と戦いながら、キャラクターも土地もさらに育成させていくという感じです。
ちなみにキャラクターの強さは「Mara < KodaMara < Koda」です。
この辺りも細かいゲーム内容もオープンベータ版がリリースされた後にまた改めて解説します。
尚、今回のゲームはゲームスタジオのFarawayとパートナーシップを結んでおり、Unityを活用してOthersideの体験を大規模に拡張するものになるとコメントしています。
■展望
9月公開なので、今月中に公開されるはずです。Yuga Labsは今回の公開はコミュニティからのフィードバックを得ることが目的としており、そのフィードバックから更に磨きをかけて公開されていくことが予想されています。
ただ、オープンベータ版ですがプレイにはOtherdeedとMaraかKodaが必要なので、それらを購入する必要があります。
こちらの記事で解説しましたが、Yuga Labsの今後の経営戦略の肝はOthersideにあり、Othersideはゲームを中心としたメタバースになります。事実、Yuga LabsはCEOが交代しており、新CEOには大手ゲーム会社でCEOをしていた人物が就任しています。また、ゲームに注力するとインタビューでも公言しています。
そう考えると、「Legends of the Mara」はYuga Labsが現在最も注力しているプロジェクトと言っても過言ではありません。この評判次第でOthersideのプロジェクト自体がどうなるのか左右される可能性もあるので、公開が非常に楽しみです。
また詳細出ましたら改めて記事にします!
web3を中心とした企業経営
ここからはリサーチした感想を書きます。
Yuga Labsは間違いなくweb3を象徴する企業の1つです。個人的にはOpenSea等よりもweb3っぽさを感じています。
OpenSeaはweb3領域でWeb2までの経営スタイルで運営されており、NounsDAOやUniswap等はweb3領域でweb3のスタイルで運営されています。Yuga Labsはその中間に位置すると考えています。
NFTによって世界中に大量の利害関係者を置きながらも、意思決定や事業推進はWeb2までの経営スタイルで運営されています。しかし、全ての事業がまずはNFTホルダー向けに構築されており、彼らが得をするようなユーティリティ設計を一番に置いています。
それによってフロア価格が維持されて自社にもリターンがあることに加えて、自社と利害関係を持つ数十万人のコミュニティを保有していることは会社経営にとって、凄まじい資産であると感じます。
言い方悪いかもしれませんが、会社経営に口出しができない意思決定権のない株式を発行しているようなものです。更に今後も多数のNFTを発行していけるので利害関係者の輪がどんどんと広がっていきます。
僕はこれは新しい形の企業経営のスタイルであり、現在のWeb2企業がweb3を取り入れるのであれば、ここを参考にするべきだと思っています。そして、純粋なプロトコルレイヤーとしてのDAOは増え続けると思いますが、web3企業の王道の成長ストーリーはこのように、NFTやFTで利害関係者を増やしつつ、自社の経営は中央集権で行うというハイブリットに落ち着くと思っています。
その時代がどれだけ早く来るのかは、Yuga Labsの成功にかかっているので、「Legends of the Mara」の続報も楽しみです。Yuga Labs関連のNFTは高いのでまだ手は出せないのですが、自分でも早く買いたいですね、、!
以上、「Legends of the Mara」のリサーチでした。面白いと思った方は記事へのいいねやコメント、SNSでのシェアにご協力いただけると幸いです!
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参考リンク:HP
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
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