【トラベルルール】暗号資産取引所間の送金が制限!?新訂された変更内容と今までの経緯を徹底解説!
2023年6月より新しいトラベルルールが制定され、暗号資産取引所間での送金が制限されるようになりました。その背景と内容を解説します。
おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は最近話題の「トラベルルール」についてリサーチしました。
«目次»
1、トラベルルールとは?
- Financial Action Task Force(FATF)とは?
- トラベルルールの狙い
- 日本のトラベルルールの歴史
2、トラベルルールで変わること
3、一連の変更で思うこと
トラベルルールとは?
「トラベルルール」は、「利用者の依頼を受けて暗号資産の出金を行う暗号資産交換業者は、出金依頼人と受取人に関する一定の事項を、出金先となる受取人側の暗号資産交換業者に通知しなければならない」というルールです。
このルールは「Financial Action Task Force(FATF)」によって策定されました。
2023年6月から新しく規制が強化された結果、「取引所間での送金ができなくなる」や「送金速度が遅くなる」や「送金した資金が差し押さえられる」といった可能性が出てきました。
この辺りを経緯からわかりやすく解説します。
■Financial Action Task Force(FATF)とは?
まずは「Financial Action Task Force(FATF)」について説明します。
FATFは、1989年にG7(先進7か国)によって設立された国際機関であり、現在は37か国と地域を加盟国として持っています。
FATFの主な目的は、国際的なマネーロンダリングとテロ資金供与の防止を推進し、国際金融システムの安定性と透明性を向上させることです。主な活動は国際的な基準の策定、加盟国同士の監視や評価、非加盟国に対しての勧告など、です。
要するに、暗号資産に限った話ではなく、マネーロンダリングやテロへの資金提供を防止するために様々なルールを作っている国際機関です。
このFATFが暗号資産の盛り上がりと共に、その匿名性の技術はマネーロンダリングを助長するものであると感じ、国際的なルールの策定に乗り出しました。それが「トラベルルール」です。
トラベルと聞くと旅行のイメージですが、ここでは移動や移転という意味で使われています。暗号資産の移転するときのルールなので、トラベルルールです。
■トラベルルールの狙い
上記でも説明した通り、トラベルルールは「利用者の依頼を受けて暗号資産の出金を行う暗号資産交換業者は、出金依頼人と受取人に関する一定の事項を、出金先となる受取人側の暗号資産交換業者に通知しなければならない」というルールです。
つまり、暗号資産の送受信の際にお互いの情報を通知するというルールです。
これだけ聞くとよくわからないルールですが、これはトラベルルールの狙いを学ぶことで理解できます。
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