【Unyte】DAOでの貢献を可視化!資金調達も実施し、ベリロンともコラボする日本発のサービス
DAOの貢献はブラックボックスになりがちなので、そこに切り込むサービスとして注目です。
おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「Unyte」についてリサーチしました。
«目次»
1、Unyte とは?
- 解決課題
- 機能
- 展望
2、自分でもやってみた!
3、可視化と報酬はセットではない
Unyte とは?
「Unyte(ユナイト)」は、DAOにおけるメンバーの貢献を可視化できるツールです。TwitterやDiscordと連携して、各SNSで提案・貢献の記録・感謝の伝達を記録することができます。
日本人チームによって開発されており、昨日(2023年2月15日)にシードラウンドでの資金調達が発表されました。
■解決課題
DAO運営において数々の課題は存在しますが、その中の大きな課題の一つに「貢献に報いる仕組みが存在しない」点があります。
この背景には独自トークンや報酬の仕組みが整備されていないこともありますが、「そもそも誰がどれくらい貢献しているのかを可視化できていない」ことが大きな理由として挙げられます。
オンチェーン上の行動なら全てが記録されているので、スナップショット等で後々リターンを付与することは可能ですが、DAOでの普段の活動のほとんどはオフチェーンで善意で行われています。
その善意(貢献)の集まりであるDAO文化は素晴らしい一方で、貢献してくれた人が正当な評価が受けられない、またはDAOが成功した後に初期貢献者や最も貢献してくれた人にもリターンが少ないという、Web2的な課題が存在することも事実です。
Unyte(ユナイト)はこの「DAOにおけるメンバーの貢献の可視化ができていない」という問題を解決するために作られました。
■機能
UnyteはTwitterやDiscordと連携し、
Contribution(貢献)
Proposals(提案)
Thanks(感謝)
を可視化し、
Dashbord
で一覧表示できます。
記録方法はTwitterでメンション付きで呟くか、Discordで / で投稿することで指定のアクションが記録されます。
また、Discord内の / で投稿した内容はフォーラムチャンネルにも自動で保存されていくので、投稿が流れる心配もありません(サービス内のダッシュボードにも保存されます)
■展望
現在はβ版で提供されており、VeryLongAnimals等の有名プロジェクトでも導入されています。
資金調達のリリースでは、展望についてこう書かれていました。
今後はUnyteのオープンβバージョンの開発を行いながら、持続可能な報酬制度およびガバナンスの仕組みを備えたDAOをワンストップで実現できるツールとしての改善を続ける予定です。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000115108.html より
また、他に公開されている開発中の画面として以下のようなものがありました。
コミュニティでの活動に応じたトークン配布
活動証明SBTのミント
自分でもやってみた!
反映されるかなと思ってやってみたらやり方間違えたのかな?ベリロンの方に反映されてしまいました!ミス、、。
(現在Twitter上の挙動は全てベリロンとリンクしているのかもしれません。ベリロンの方もいきなりよくわからないの入ってきてすみません!)
ただ、普段使ってるツールからの投稿で自動反映されていくのは体験としても非常にスムーズでした。今後も自分の手で触っていきたいと思います。
可視化と報酬はセットではない
ここからはリサーチの感想を書きます。
DAOに関わらずweb3全般における大きなテーマが「貢献の可視化」と「それに対する報酬設計」です。この設計がweb3ならではで、Web2と大きく異なる点です。
色んなプロジェクトが試行錯誤してますが、よく「貢献に対してどのような報酬設計をすれば良いかわからないから可視化もできない(しても意味がない)」という意見を見ます。
僕自身は「貢献の可視化」と「報酬設計」は別で考えてた方が良いと思ってる派です。
ブロックチェーンの良いところは全ての記録が可視化されて残っている所であり、可視化する時に活用方法まで考えてないはずです。
NFTもトランザクションをとりあえず可視化しておくことで、後からエアドロや限定グッズをプレゼントするなど、その可視化された情報をもとに色々と考えます。チケットをNFT化したりPOAPなどもそうです。
可視化→活用の順番です。
確かに活用を考えてから可視化することが出来ればより良い情報の可視化ができるかもしれませんが、それを考えていたら何も始まりません。僕はとりあえず全部を可視化しておいて情報を残しておくことが一番大切。将来的にその可視化された情報を運用できる報酬設計が色々と出てきたらやれば良いと思っています。
DAOにおいてもそうで、とりあえずなんでも可視化しておかないと、Web2のような初期貢献者にリターンが入らない問題がずっと発生し続けます。そして、DAOの場合は好きで貢献しているので、特に報酬設計が必要ないパターンもあります。
YouTubeのメンバーシップにあるバッジのランクみたいに、コミュニティの中でのバッジとして機能する可能性もあります。
そう考えたら、Unyteで貢献度に応じてDiscordロールが自動付与される(そのロールは権限の付与ではなく名誉の付与として機能)ようになるだけでDAOが劇的にワークし始めるとかもありそうです。
色々書きましたが、とりあえずDAOの行動を可視化し続けるUnyteは個人的に非常に楽しみなプロジェクトなので、引き続き自分でも利用しつつ、注目していきたいです!
以上、面白いと思った方は拡散にご協力いただけると幸いです!
«参考リンク»
・HP:https://jp.unyte.team/
・β版ページ:https://beta.unyte.team/
・公式Twitter:https://twitter.com/UnyteDAO
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
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