【Wakuland】web3時代のゲームを目指すプロジェクト
「Wakuland」とは、Solanaで作られたハイブリッドプロジェクト(従来のPFPとP&Eゲームのミックス)です。
おはようございます。
web3researcherの三井です。
今日はGameFi×NFT×メタバースのプロジェクトである「Wakuland」についてリサーチしました。
«目次»
1、Wakulandとは?
2、“web3ネイティブ”であることが重要な時代がすぐそこに
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Wakulandとは?
「Wakuland」とは、Solanaで作られたハイブリッドプロジェクト(従来のPFPとP&Eゲームのミックス)です。
基本的にはGameFiのような形で、ゲームをプレイする中で購入したNFTをアバターとして使用できたり、ゲーム内通貨をユーティリティトークンとしてDAOの意思決定に参加できたりするイメージです。
2022年9月21日にMagic Edenを中心にNFTが販売され、5分で完売するほどの人気となりました。1,708体がリストされ、22日の時点で、フロア価格2.6Sol、トータルボリュームが12.6KSolとなっています。
https://magiceden.io/marketplace/wakuland
ここからは、もう少し詳しい概要を解説します。少しややこしい設計なので、なるべくわかりやすいように噛み砕いて解説します。
■ゲーム概要
現在はα版がリリースされており、公式HPから誰でもプレイが可能です。現在はブラウザゲームとなっているので、HP上でプレイボタンを押せばすぐにプレイできます。
自分でもやってみました。
最初の画面で「Discord ID」と「Wallet Address」を入力する欄があるのですが、こちら未入力でもプレイは可能です。
ただ、WakulandのDiscordに参加し、プレイ前に「Discord ID」を入力しないと、プレイ記録が残らず、報酬も貰えないようです。「Wallet Address」はおそらく、自分が購入したNFTの連携や独自トークンの配布に使われるのだと思います。(あまり説明がなかったので、予想です。)
詳しいプレイ方法や報酬の仕組みは公式が出しているこちらの記事を参照ください。ちょっとやってみましたが、意外に操作難しいです、、。
https://medium.com/@wakuland/wakuland-open-alpha-game-1f41263a84dc
まだ実装されていませんが、PvE(プレイヤーvs環境)モードと、PvP(プレイヤーvsプレイヤー)モードの2パターンが実装されるようです。
■ストーリー(設定)
HP上に記載されている世界観がこちらです。DeepLにて翻訳した文章です。
Wakulandは、メタバースの強大な神々であるソラーズによって作られた惑星である。彼らはメタバースを守る銀河系戦士の種族を育成するため、ワクーランドに最先端のテクノロジーを与え、ワクーランドのバランスを保つエネルギー源であるソラニウムから抽出した力の種を各王に割り振ったのです。11個の力の種が王たちに配られ、それぞれの文明を創造し、構築していった。
これらは「WAKU-GODs」と呼ばれ、それぞれが異なる能力を有していた。各神は独自の文明を築き、その多くは急速に発展した。しかし、ある日、地球最大のエネルギー源であるソラニウムの支配権をめぐって、大きな権力闘争が始まりました。そして、ソラニウムを支配し、メタバース最強の種族となるべく、様々な文明が定期的に戦いを繰り広げていたのだ。
https://www.wakuland.io/
web3リサーチの観点から気になるポイントは「Wakuverseという独自のメタバース空間で戦う」という点と、「11種類の種族が存在する」という点です。その他はゲーム独自の設定です。
「Wakuverse」という単語が出てきましたが、このゲーム自体がメタバース空間を舞台としたゲームなので、メタバース開発がロードマップに記載されています。その中の土地を「Wakuland」と呼び、販売することも予定されています。
また、存在する11種類の種族がNFTの特徴と繋がっています。それぞれに明確にレアリティに差があるというよりも、ポケモンでいうタイプ的な感じで、能力に差があるという感じのように思われます。
■NFT・ゲーム内通貨・独自トークンの関係性
Wakulandでは、「Waku」というNFT、「$RUNE」というゲーム内通貨、「$SEED」というコミュニティーリワードのトークンの3種類が存在しています。
Waku(NFT):Magic Eden等で販売されているNFT。ゲーム中のアバターとして利用できる。
$RUNE(ゲーム内通貨):敵を倒す、アイテムをゲットするなどして獲得できるゲーム内通貨。貨幣機能はなく、あくまでゲーム中で利用可能。新しいアイテムを購入したり、アバターをパワーアップしたりできる。
$SEED(コミュニティーリワードトークン):WakuNFTの購入やステーキング、各種イベントに参加することでゲットできるトークン。WLやNFT抽選会への参加、NFT育成プログラム、将来のWakulandミント、ゲーム内専用通貨$RUNE(アーマーや武器などのゲーム内アイテムの購入に使用可能)と交換することができます。
STEPNにもあるような、あくまでゲーム内だけで利用できるトークンと、コミュニティー全体のユーティリティトークンのような位置付けでしょうか。
構想はこちらのブログに書かれていますが、まだ実際の細かい入手方法や利用方法に関しては発表されていません。
https://medium.com/@wakuland/wakuland-dc29b8a4e5b3
■ユーティリティー
HP上に記載されているNFTホルダーに対しての、主なユーティリティーを説明します。
コミュニティー(DAO)へのアクセス権
ステーキングで独自トークン($SEED)を獲得
ゲームでのアバター利用、またSolana上で構築される別のメタバース空間でもアバターとして利用できる。
PFPとして利用可能。
■ロードマップ
HPには、2022年のロードマップが記載されていました。そこによれば、すでに終わったNFTの販売やα版のリリースにとどまらず、プレイヤー同士の対戦が可能なβ版のリリース、そしてメタバース空間のリリースやLandセールが予定されています。
■まとめ
Wakuland説明ブログにあった最後のまとめ欄を引用します。
Wakulandは、既存のメタに対する新しい試みです。高品質のミュータブルアート、コミュニティ開発、幅広い伝承、ステーキング、ブリーディング、サブDAOプログラム、デュアルユーティリティ・トークンモデルを持つゲームを兼ね備えています。Wakulandは、ユニークなイノベーションを実行し、強力な技術開発とコミュニティの関与を提供することで、最終的にSolanaゲームの未来になることを望んでいます。Wakulandはゲームプロジェクトではありません。
https://medium.com/@wakuland/wakuland-dc29b8a4e5b3
つまり、Wakulandは単なるゲームプロジェクトではなく、NFT・DAO・トークン・メタバースを絡め、web3ネイティブで新しいゲームの形を0から作り上げようとしている壮大なプロジェクトということです。
“web3ネイティブ”であることが重要な時代がすぐそこに
以前リサーチをしたweb3×ゲームプロジェクトであった「Anomura」も、ゲームとNFTとトークンを絡めたプロジェクトで、web3ネイティブで新しいゲームの形を模索していました。
Wakulandはリリースしたばかりでまだ構想の部分が多いですが、”web3時代のゲームはこれだ!”と言わんばかりの構想と熱量でした。
既存の自動車メーカーにテスラ(電気自動車)が作れなかった話は有名です。テスラは自動車を電気で動かすのではなく、スマホに車輪をつけるという発想で電気自動車を作っています。時に、今までの経験やノウハウはイノベーションを邪魔します。
おそらく、web2時代の○○がweb3に変更されていくとき、最初はweb2の延長のサービスが生まれますが、それUX悪くね?と気づき、徐々にweb3ネイティブで全く新しいサービスが生まれ、世の中を席巻していくでしょう。そして、その時にweb3ネイティブのサービスを作り出せるのは、実は既存のweb2時代の勝者ではなく、web3ネイティブで考えているまだ無名の奴らなのかもしれません。
ただ、いきなりweb3ネイティブでは浸透はしません。それは歴史が証明しています。
例えば、スマホ登場時のアプリと現在のアプリではUIが大きく違います。スマホ登場時は誰もがスマホの操作は初めてだったので、既存のリアルな物体のUIをそのままデジタル上に持っていきました(スキューモフィズム)。そこからスマホに慣れてきた中で、スマホに特化したデザイン(フラットデザイン)に変化していきました。
このように、人々が慣れて、理解していくと同時に、UIやUXも進化していきます。なので、今はまだweb2の延長線上のUIやUXで満足しますし、それじゃないとユーザーが使いづらい状態かもしれません。
ただ、今後はweb3ネイティブのUXが必要となってきますし、今とは全く異なるビジネスモデルが誕生します。
そう考えると、単純にNFTプロジェクトとか、メタバースプロジェクトで括るのはもう古いかもしれません。NFTもメタバースもDAOも独自トークンも当たり前に使うし、それを使った上で何を成すか、どんなユーザー体験を提供するかの方に焦点を当てるのが正常です。
今はまだ、革新的な技術や目新しさでプロジェクトが注目されるし、盛り上がりますが、1~2年後頃からはNFTやトークン使って、DAOがあるのは当たり前の中で、「あなたのサービスは既存サービスと違い、どんなユーザー体験があるの?ユーザーはなんで嬉しいの?」という問いに変化していくと思います。
そう考えると、今の時代に合わせたプロダクトを作っても数年で風化する気がするので、今は力を溜め、少しずつ同士を増やし、数年後の時代が追いついてきた時に一気に走り出せるように準備するのが正解なのかもしれません。僕も準備します。
(※リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。)
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おわり。
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